← Back

YAMAMORI

「林業×IT」の産学連携プロジェクト

Period
2025.02 - 現在
Role
研究リーダー / 技術開発・プロトタイプ制作
Tags
3DGSComputer VisionXRGISForestry

概要

YAMAMORI は、「森林 × IT」をテーマに進めている研究・開発プロジェクトです。ドローンが森の中を自動で飛び、そこから作った 3D のデジタルツインを、現場で XR や Web アプリを通して扱えるようにする——そんな世界を目指しています。

なぜこのプロジェクトをやるのか

日本の林業は、担い手不足・高い労災率・低い収益性といった課題に直面しています。その結果として、雪崩の危険がある斜面での作業や、持続可能性を損なう皆伐(木をすべて伐ってしまう施業)といった選択が、やむを得ず行われてきました。

「もし技術があれば、もっと違う選択肢を現場に届けられるのではないか」——それが YAMAMORI の原点です。

いま取り組んでいること

森のデータを集め、デジタルツインとして扱い、現場へ還すまでを一気通貫で設計しています。プロトタイプまで進んでいる取り組みは次の4つです。

  • ドローンによる森内部の自動航行撮影
  • 360度映像からの高精細な 3D モデル構築 (3D Gaussian Splatting)
  • 樹木1本1本を個体として識別・解析する仕組み
  • XR / Web アプリによる選木・施業支援

工夫したところ

森の 3D 解析で厄介なのが、木々を1本ずつに分ける「個体分離」です。広葉樹は枝が絡み合い、幾何的な特徴だけで分けるのは困難でした。

そこで発想を変え、先に 2D 画像で幹を見つけてから 3D に持ち上げる方法を試しました。2D 画像認識は成熟した分野で精度が高い。2D で幹部分をマスクし、その領域を人工色で塗った画像から 3D モデルを再構成すると、3D 空間上で幹が明確に浮かび上がり、個体分離につなげられます。違う分野の強みを組み合わせて解く——このプロジェクトで繰り返し感じている面白さです。

担当領域

技術統括と開発メンバーを兼ね、現場での撮影・測量から 3D モデリング、AI モデル開発、Web アプリ実装まで幅広く担当しています。北海道から九州まで、各地の森に足を運びながら進めています。

これまでの歩み

  • しのはら財団研究助成 2024年度 / 2025年度 採択
  • 北海道 Society 5.0 みらい創造ワークショップ 2025 優勝
  • YAMAHA 発動機・前田一歩園財団・OutWoods などと連携
  • 北海道大学研究林、東京大学演習林、九州大学演習林で実証実験